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おせち料理(補)・重箱の数 [年中行事]

晴れの食・おせち料理で、「おせちは五段重が基本形」と書きましたが、その補足を。



おせち料理が、もとは節会の際の料理である「お節供料理」からきたものであり、正月三が日に食べる料理であることは書きました。
節会の献立は、だいたい以下のような形です。

摘み入れ・銀杏・大根の汁
にんじん・ごぼう・田作・焼き豆腐・里芋の煮しめ
大根・にんじん・田作のなます
塩引き鮭

香の物

このうち、野菜の煮しめだけを「おせち」といい、重箱に詰められるようになりました。
その後、いわゆる練り物であるかまぼこなど、種類が増えるようになり、現在の形になります。


五段重は、奇数が陽数であることからきていますが、五の重を省略した四段重を正式とする考え方もあります。
その際、四段重は、「四季」をあらわすとされます。


江戸時代の『年中故事』には、

  組重
四重は四季を象る故に、煮物も四季に応ず、春、〔青菜の類〕。夏、〔白薯蕷の類。総じて白なり〕。秋、〔赤、胡蘿蔔、色附寒天、生姜の類〕。冬、〔黒、椎茸、串鮑、革椎、牛房の類〕。外に一つの器に鶏卵の黄身、是は四季の土用に象る


とあり、五行思想によった色彩が見られます。



春・夏・秋・冬


四段重は、こうした1年のサイクルを示すものであり、年のはじめに、1年の健康と繁栄を祈って詰められる節会の料理なのです。






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